このたび、日本放射線技術学会中部支部支部長に就任することとなりました。1942年に創設されました伝統と歴史ある学会の役を担うことに誇りと重責を感じております。私自身も初めての学会発表は中部支部の学術大会でしたので感慨深く思います。初めての学会発表を指導していただいた市川勝弘先生と、その発表時に質問していただき、その後中部支部の役員に推薦していただいた鈴木昇一先生の流れを組む一人として、大きな責任と世代を超えた人のネットワークに畏敬の念を感じております。甚だ微力ではありますが、皆様のご協力をいただき責務を全うする所存です。どうぞよろしくお願いします。
さて、前任の國友博史先生は、任期中にコロナウイルス感染症(COVID-19)が蔓延したことにより難しい学会運営を強いられて大変な苦労があったか思います。コロナウイルス感染症も弱毒化が鮮明になり5類に緩和されるのに伴い、コロナ禍の終息の兆しが見えて参りました。世界的にも国際会議等の対面開催が増え、海外渡航、さらには海外からの研究者・技術者の受け入れも、コロナ禍前に戻りつつあります。 昨年の朗報は、中部放射線医療技術学術大会をウインクあいちにて対面開催(ハイブリッド)ができたことです。2019年の静岡大会以来、実に3年ぶりの対面での学術大会となり、参加者の健康と安全を確保した活気ある大会となりました。演題数はオンライン開催時より大幅に増加し、数多くの会員の皆様が対面での学術大会開催を強く待ち望んでいたことを感じる大会となりました。
今後の学会運営については、本部の方針を受け継ぎつつ、ポストコロナにおける「人」の交流強化を図るため、以下の2点を重点的に実施したいと考えております。
(1)会員のリアルな交流の促進:学会・研究会等のイベントを活用して、会員相互の対面での積極的な交流を図る。
(2)Webを活用した会員交流の促進:若手会員が主導した企画をとおして幅広い会員の連携を進める。
本会の課題として会員の高齢化と若手会員の育成が挙げられます。会員の世代間交流には諸先輩方にもご尽力をいただき、知識や技術の伝承だけでなく、理念や思いを受け継ぐ場を提供したいと考えております。 最後に、引き続き皆様のご協力とご支援をお願いいたしまして、私の就任の挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。
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